母が知らない女になった③

平穏な日々

 それからの日々も毎日平穏に過ぎていった。

 いや、わが家は「平穏」というよりも「賑やか」というほうが近い。

 

 パパは、50代だが、30代後半に見えてもおかしくないくらい見た目が若い。

 要潤と、V6の坂元くんを足しで2で割ったような感じ。

 だがしかし、ひょろい。全く運動をしない。

 趣味という趣味はない。

 

 反対に、ママはテニスが大好き。

 ナイターにでかけるほど、寝る間を惜しんでテニスをしている。

 もちろん、全ての家事を済ませて。とにかくパワフルだ。

 

 パパの誕生日に、筋トレグッズをあげた。

 腹筋ローラーだ。

 「こんなんできるできる。」とパパ。

 バタン。1回目でのびた。

 ママと私と弟のまさと、みんなで大爆笑した。

 

 まさからは、体幹を鍛えるグッズ。

 大きいコマのようなものに乗って、バランスをとる。

 「これはイケるやろ。」

 ぐわんぐわん。パパが右に左に揺れている。

 これまたみんなで大爆笑。

 

 ほらね、大丈夫。

 何も心配することはないよ。

 

 次の日。

 ママが帰ってきた。

 「じゃーん!!」といって取り出したのは、業務スーパーの冷凍タピオカ。

 「わ!食べたいって言ったやつやん!」

 「そうやろー?めぐみがいいよったのこれやろ?買ってきた!」

 

 早速、その日の夕食後に作ってくれた。

 「!!!めっちゃおいしい!家でこんなんできるったい!」

 「まじ?俺も飲む!…タピオカってこんなんなんやおいしい!」

 「あなたも飲んだら?」

 「うん。」

 …ズボボボボッッ!

 見ると、パパが梅干し食べたみたいな顔でゴボゴボいっている。

 完全に吸い込みすぎだ。

 「ぶはっ!汚すぎ!」

 「そんな美味しくなさそうに飲む人初めて見た!もうパパの分はなし!」

 「あーあー言われちゃったねー」

 ママが笑いながら食器の片づけをしている。

 

 おいしいご飯食べて、食後のデザートも食べて、みんなでゴロゴロタイム。

 最高だーーー。